開発動向
中国工作機械工業協会が主催するCIMT2021（第17回中国国際工作機械展覧会）は、2021年4月12日から17日まで北京中国国際展覧センター（新館）で盛況のうちに開催されました。会期中、予想を上回る来場者がありました。
筆者は、展示会を一面から理解していただくために、展示品の一部を抜粋しました。本稿では展示会全体を網羅することは困難ですが、氷山の一角を捉えることで、工作機械業界の発展動向を捉えることができます。展示品の特性に関する理解不足により、誤りや記載漏れなどございましたら、ご指摘いただければ幸いです。
I. 展覧会概要
同展示会には世界27カ国・地域から1,500社を超える出展者が集まり、常設パビリオン8棟と臨時パビリオン4棟、合計135,000平方メートルの展示面積を誇りました。
展示品は多種多様で、仕様も多岐にわたります。数万点に及ぶ展示品は、工作機械本体、数値制御システム、機能部品、工作機械用機器、測定機器、切削工具・治具、付属品など、産業チェーンの主要製品群を網羅しています。主な機械製品には、金属切削、金属成形、歯車加工、特殊加工、熱処理、コーティングなどの設備が含まれます。
展示品のレベルは世界の現在の製造技術の発展傾向を反映しており、国際的に有名なメーカーとそのブランド製品が揃い、世界最新かつ最先端の開発成果が披露されます。世界的に有名な企業としては、ギーセンのDE LaoBo 馬精機、ミスターマーク、ラティス、ウェーブス、GFプロセッシングスキーム、マザーリシャリフグラム、ビッグウェイ、マキノ、ハース、ハーディング、ヘック、ニコラスクレア、EF、斗山、現代起亜（、）、サルワールニネベ、マレG、ABB、シーメンス、ハイドハン、ファナック、三菱、THK、シルバー、ツァイス、レイニーソルト、馬ペルシャ、ミスターカードなどが出展しています。主な出展企業としては、ジェネラルテクノロジーグループ、クリップス、秦川グループ、済南、武漢重工、北、上海工作機械、Aマシンツールマシン、ケープCNC浙江杭州、重慶、宝鶏工作機械、北京彫刻、ハイチセイコー、スパークマシン、山東ドイツ、ベクトラ重工、グリーインテリジェンスなどが挙げられます。南通盛創世記、浦神寧川、深セン、広州CNC、華中CNC、福建ウィノナ、漢江工作機械、ケイト精工、南京テクノロジー、上海工具、株州ダイヤモンド、大足レーザー、ボンドレーザー、鼎能レーザーなど、挙げればきりがない。
II 旋盤加工機
旋盤は展示品の中でも大きなカテゴリーであり、独特の技術的特徴を持っています。
1. 高精度な展示品が多く、出展者は精度維持に一層の配慮をしています。熱安定性と熱対称構造設計を採用する出展者が増えています。例えば、北大熊旋盤は熱親和技術を採用し、優れた熱安定性を実現しています。例えば、デマジセン精密機械は、熱安定性と温度制御対称構造設計を採用しています。例えば、ロンゼはベッド構造設計の熱変位に対応し、高精度と連続精度を確保しています。emagのVT 4-4立型旋盤など、精度向上のための測定システムを搭載し、すべてのストレートスピンドルに直接測定システムを搭載しています。一部の展示品は、天然の花崗岩と人工大理石、静圧スピンドル、静圧ガイドレールを採用しているため、工作機械の熱安定性、耐振性、剛性が良好で、工作機械が高精度を実現できることが保証されています。たとえば、江蘇省博銀智能ハードT100高精度ハード旋盤の位置決め精度は≤1μm、普寧江マイクロT400高精度旋盤の部品サイズ精度は≤2μm、真円度は≤1μm、粗さは≤Ra0.2μm、大陝華嘉ムーアナノテク250UPL超微細旋盤の表面精度は≤0.1μm、粗さは≤Ra2.0nmなどです。
2. 高度な自動化。例えば、EMagのVT 4-4立旋盤はダブルナイフタワーを備えており、両面同時加工が可能です。ナイフタワーはワークホルダーと一体化しており、ワークの自動ローディング・アンローディングを実現しています。IndyxのINDEX MS24-6多軸自動旋盤は、6つのスピンドルと12個のツールレストを備え、リニアマニピュレーターまたはロボットによるローディング・アンローディングにより、フライス加工、穴あけ加工、タッピング、バリ取り加工を自動で行うことができます。MazakのQTC-200MSY L+GL横型旋盤は、トラスマニピュレーターを搭載し、様々なワークの自動ローディング・アンローディングを実現しています。村田機械のMT200対向ダブルスピンドル旋盤は、対向ダブルスピンドル、上下のカッティングタワーを採用し、電動工具とドア式メカニカルアームを備え、自動ローディング・アンローディングを実現しています。 J1vl-600st CNC立旋盤は上下刃物台を備え、ブレーキディスクの両面を同時に加工できます。江蘇省Dicke社製dKKK-ST80二軸CNC旋盤は自動ローディング・アンローディング装置を備えています。陝西省Norbert社製XKNC50GL自動CNC旋盤はトラスマニピュレーターを搭載し、ワークの把持、自動ローディング・アンローディングなどが可能です。
3. 特殊性。強力で優れた専門的性能を目標としています。済南一号機WL-800アルミホイール旋盤、山東沂水油圧シリンダー専用旋盤、宝鶏自動車車軸加工用ベッド型CQ7530 CNC横型旋盤、瀋陽中義インテリジェントDVL480などは、自動車ブレーキディスク、ホイール、ブレーキドラム、フライホイールなどの回転部品の加工に適しています。
III ボーリングおよびフライス盤
多くの展示品は、高度な伝送、制御、測定技術などを採用しています。特に5軸加工センターは、高い技術レベルを誇ります。
1. 展示品は概して高精度であり、精度維持率を向上させるための効果的な対策を講じる必要があります。例えば、北京京釣JDGR400Tは、フルクローズドループフィードバックを採用し、機内計測・補正機能を備えています。スピンドル、ベアリングシート、ターンテーブルモーター、ナットなどの主要な発熱部品を全方向から冷却することで、工作機械の熱安定性を確保しています。「0.1μm送り、1μm切り込み」の性能を備えています。オークマのMP-46V立形マシニングセンタは、精密に制御された熱変位と熱補償技術により、鏡面加工を可能にします。マケノのE500高精度リグアップと独自のスピンドル冷却技術は、0.0027mm以内の位置精度で26時間連続加工を保証します。南通国勝のDhm-63デカンタは、ボールねじ中心冷却サイクルを採用し、機械精度の安定性を確保しています。さらに、展示機は天然花崗岩と人造大理石のベッドを採用しており、機械は優れた熱安定性と耐振性を獲得し、機械の安定した精度を確保しています。例えば、ベルトット・ハマー社のC 650 U加工センターはミネラルキャストストーン製のベッド本体を備えており、コード社のDerthron V Mc50s U 5軸垂直加工センターのベースコラムはミネラルキャストストーン素材で作られています。プーシンニングジャン社のVMC80IV 5軸垂直加工センターのベッドは人造大理石素材で作られており、DKSH社のEVOは一体型の人造花崗岩構造で作られています。
2. 高効率。展示品は、ダブルスピンドル、垂直・水平変換ヘッド、ダブル作業位置などにより、加工効率を向上させています。例えば、MC528 TWINダブルスピンドル・ダブルターンテーブル5軸垂直加工センターや、ダブルスピンドル・ダブルテーブルを備えたVIGELTW 320H Bi.Z水平加工センターなどです。また、済南二号機のTH6513A精密水平フライス・ボーリング加工センターなど、一部の展示品には自動トレイ交換機能が搭載されています。同時に、高速であることも高効率を保証します。例えば、秦川機械工具のVMC40Uスピンドル回転速度は40000r/min、ジョランカイロンのMC528 TWINダブルスピンドルダブル5軸垂直加工センターの速度は75m/minです。GRAub G150のX/Y/Z軸速度は70/50/80m/min、加速度は6/6/11m/s²です。 StaragのX45の速度は80m/分、X/Y/Z加速度は8/11/8m/s²です。浙江RifaのMCM CLOCK EVOは移動速度が76m/分、加速度が7m/s²です。
3. 展示品はダイレクトドライブとダイレクトリンク技術を採用し、伝動チェーンを短縮し、伝動剛性、動特性、精度を向上させています。例えば、マザックVCE700D L垂直プラスはダイレクトスピンドル構造を採用しています。牧野精機E500高精度垂直エンジンはダブルリニアモーターで駆動されています。大連三基地SVW80C 5軸垂直スピンドル、蘇州佳馬LV-800L垂直スピンドルはダイレクト接続方式を採用しています。普新寧江VMC80IV 5軸垂直スピンドルは電動スピンドルを採用しています。宝鶏工作機械Bm10-h垂直スピンドルは電動スピンドルを採用しています。威大重工CMC650u 5軸垂直スピンドルはダイレクト接続構造を採用し、B軸とC軸はトルクモーターダイレクトドライブを採用しています。
4. インテリジェント技術がさらに発展し、広く応用されています。各種センシング機能、適応型・自動補正機能、予測機能、各種操作ナビゲーション機能、仮想・シミュレーション、マンマシンコミュニケーション機能など、加工操作を強力にサポートします。例えば、MBR-5000H-Eは、熱親和性、衝突防止、加工ナビゲーション、サーボナビゲーションなどのインテリジェント技術を備えています。マザックのVARIAXIS I-700インテリジェントサーマルシールドシステムは、工作機械の熱変位を効果的に制御します。例えば、徳麿吉森精密機械のNHC 6300対称型熱不感性スピンドルは、温度制御のために完全冷却されており、複数のセンサーで温度を測定し、その信号をコントローラに送信して閉ループフィードバックを形成します。例えば、Pushiningjiang VMC80IVは、スピンドルの熱ドリフトを防ぐ温度制御技術を備えています。
5. 省エネと環境保護への強い意識。例えば、2021年からは工作機械の生産をすべて100%カーボンニュートラルにし、世界で初めて炭素排出量においてクライメートニュートラルを実現する工業企業の一つとなる。最新の暖房、換気、冷房技術の導入により、炭素排出を回避し、同時に工作機械のエネルギー効率を継続的に向上させている。省エネと排出量削減は開発の潮流となっており、カーボンニュートラルは大きな注目を集めるだろう。
複合工作機械
複合展示品には、フライス加工/フライス加工、フライス加工、歯車加工/フライス加工、スタンピング/レーザー切断、加減算、溶接/フライス加工、ボーリング/フライス加工などが含まれます。複合工作機械は強力なプロセス複合とプロセス複合能力を備え、クランプで複数のプロセス加工を完成でき、優れた精度、効率、自動化の性能を十分に体現しています。高性能、多軸制御を展示し、直感的で使いやすい数値制御システム、豊富なプログラミングおよび加工ソフトウェア、先進的なセンシングおよび検出装置、ダイレクトドライブおよびダイレクトリンク機能コンポーネント、インダストリー4.0インターフェースなど、強力なソフトウェアとハードウェアを備えています。旋削およびフライス加工/フライス盤は、任意の角度位置で旋削、フライス加工、穴あけ、タッピング、歯作りなどの加工を実現でき、複雑な空間表面の加工も完成できます。旋削/旋削複合工作機械は、さまざまなセンシング機能、適応型および自動補正機能、予測機能、さまざまな操作およびナビゲーション機能、仮想およびシミュレーション、衝突防止などのインテリジェント機能を備えています。例えば、Indix の INDEX G420 ターンミリング複合加工センター、Mazak の Integrexi-350H S 横型ターンミリング複合加工センター、MAkino の L2 ターンミリング複合加工センター、Okuma MULTUS U3000 ターンミリング複合加工センター、WFL M50 ターンミリング複合加工センター、Demagicen NTX 1000 フライス盤ツール、Weilming-Macdel の 508MT2 フライス盤ツール、HTM63150、DTM-B70S フライス盤ツール、Kede CNC UMT ターンミリング複合加工センターの KMC 800S、FUxin International の HT65PM ターンミリング複合加工センター、Guangzhou Feihong FH100P-C ターンミリング複合加工センター。
第五に、研削盤
投稿日時: 2022年3月12日
